恋愛するにしても結婚するにしても、処女がいい

恋愛するにしても結婚するにしても、処女がいい

俺はずっとこの無意味なこだわりを持っていた。

性体験のある女性は、きっと男に対し高いセックステクニックを要求するだろう。童貞にそんなことを要求されても無理だ。童貞のセックス相手は処女でなければならない。

他人の陰茎を抜き差ししたことのある膣に、自分の陰茎を入れるのは屈辱だと思わないか? 彼女は俺の陰茎で快感を得るかもしれない。しかしその性感を開拓したのは他の男なのだ。彼女は他の男によりセックスの歓びを与えられ、目覚めた。彼女はその男のおかげで気持ちがいいセックスができているとも言える。俺の陰茎はある意味、彼女に過去のセックスを追体験させているにすぎない。この考えは誇張だろうか。

恋愛そして結婚の相手の条件は処女。これが俺の理想であり、決して実現不可能ではない理想だった。というのも最近の二十代女性の三割強が処女だという統計があるからだ。ひと昔前なら二十代処女など二次元に行かないと出会えなかったが、今ではかなり高い確率で処女に出会える。俺は希望に燃えて出会い系に登録した。

地元佐賀市で二十四歳のOLに出会った。俺より三歳年下で、年齢的にもバランスがいい。瞳が大きくてチャーミング。胸は小さいが細身で可憐。ぜひ恋人にしたいと思ったし、将来結婚してもいいと思った。

五回ほどデートして、いよいよ男女の関係になる機会が訪れる。俺はベッドインしてすぐ、彼女の耳元でこう訊いた。

「処女だよね?」

すると甘く潤んでいた大きな瞳に影がさす。

「処女じゃありません」

「そうなんだ・・・」

セックスにむけて着実に流れていた空気が一気によどんだ気がする。お互い何もせずしばらく無言だったが、彼女がこう言った。

「どうしてそんなことにこだわるんですか」

「僕が童貞だから」

「だから何なんです? 誰だって最初は童貞じゃないですか。私はこれからの貴方を見ています。だから貴方もこれからの私を見てほしいのです」

その一言でまた甘い空気が復活し、リラックスした雰囲気でセックスできた。童貞だから失敗するかと思ったが、彼女がちゃんと膣に導いてくれて、何とか結合できたし、最初にしては意外に持続できた。

彼女の会社の先輩にこんな女性がいたそうだ。

処女で結婚したが、以前好きだった男性を忘れられず、夫に抱かれながらその男性のことを思い出すことがあるらしい。体は処女だったが、心は処女でないばかりか、不倫しているのだ。 

冒頭で俺のこだわりが「無意味」と書いた。

彼女がそう教えてくれたのだ。

彼女の心は純粋な処女だった。

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